こんにちは。
隠居生活を送っている「走れないランナー」です。
眼科手術後の病欠・療養中で、クルマ社会の田舎でクルマが使えず、頼みのジョギングもできません。
駅まで徒歩1時間で、バスは一日2便です・・・。
そんな隠居生活中の私の唯一の気晴らしが散歩です。
散歩のお供はオーディオブック。 本日の本は
「老害の人」内館牧子 著 です。
『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』に続く「高齢者小説」第4弾!
「最近の若い人は……」というぼやきが今や「これだから『老害』は」となってしまった時代。
内館節でさらなる深部に切り込む! (アマゾン、audibleの紹介文)
いやぁ、実に面白かったです。
作者の読者を楽しませる構成・ストーリー展開が素晴らしい。
序盤では「うわぁ、老害だぁ」と嫌悪感を抱かさせるも、ストーリーが進むにつれ、老害の人々への哀切と共感が不思議にじわじわと生まれてくるのです。
そして、主人公の老害極まる大迷惑事件後の怒涛の逆襲!
思わず「行けぇ、老害の人!!」
と心の中で叫んでしまいました。あっという間に読了、じゃなくて聴了。
もっとも記憶に残った文章は老害の一人で「ぼっちランチでクレーマー」
の「サキさん」のセリフです。
老人に必要なのは趣味じゃない。「きょういく」と「きょうよう」なのよ。
(中略)
『教育』じゃなくて『今日行く』よ。
老人には今日出かけて行くところが必要。それが生きる励みになるの。
『教養』じゃなくて『今日用』
老人には何でもいいから、やるべき今日の用事が必要なのよ。
こんなことは常識よ!誰でも知ってるわ!
「今日行く」と「今日用」。
私もどこかで何回か聞いたことがあるので、記憶に残りました。
そういう意味で記憶に残ったということで、すっかり腹落ちしたわけじゃないです。
これは作中にほかの登場人物たちもいっていたのですが、
現役世代が、面倒な老害たちを追っ払うのに好都合な話でもあるなぁ・・・と思いました。
これだと働けるうちは働いて、働けなくなっても、何か用事を作って出かけないといけない。しかも趣味以外で。ハードル高すぎるよ。
思い浮かぶのは「シルバー人材センター」「NPO」「ボランティア」などの社会貢献系と、散髪、通院、買い物、などのまさしく用事系です。
とはいっても、この疑問に対する答えというか考えるヒントのようなものも示してくれているのです。
ハウツー本ではないので、自分の中の老害とどう向き合うかは自分で考えるしかありません。
アラ還ランナーの私としては
ランニングは単なる趣味と言い切れないです。
健康のためでもあるし、それこそ「今日行く」と「今日用」をこなすための基礎体力を養えるし、今日行くところと今日行く用事に困ることがありません。
自分で決めた目標に挑戦できるし、その日時も自分で選んで設定できる。
その挑戦する過程が何より楽しいですからね。
ああ、早く走りたい。結局はここに落ち着きました。
あ、でも作品を聴いて、自分もランニング大会のボランティアを一回してみたいと思いましね。大会を支えてくれた方々に感謝! するだけではわからない何かがあると思うんです。きっと楽しいこと、新しい発見があることでしょう。
ありがとうございました。
(^^)/~~~
ちなみに3月の走行距離は208kmでした。
マラソンを含む30km以上のロング走が3回できたので良い走り込みができたと思います。
4月はLSDのみの走り込みとなる予定です。術後の経過によっては少しペース走もできるかもしれませんが。